高齢化社会とペット

2025年7月7日 お知らせ, お部屋をお探しの方, 不動産をご購入の方, 不動産オーナーの方

 年をとると、なにかと一人でいる時間が長くなりますが、ペットがいるとより楽しくなります。犬や猫にかぎらず、小鳥や金魚など、ペットとふれあうことで、気持ちがやわらぎ、体も動かすようになります。またペットを介したお友達作りなどにも効果があります。分譲マンションなどでもペットを飼育できる物件が増えているそうです。
 最近の賃貸物件では「ペット可」物件への関心が急速に高まっています。大手ポータルサイトのHOME’Sの調査によれば、2022年時点で全賃貸物件のうちわずか12.9%だったペット可物件の掲載率は、2025年には19.3%にまで上昇し、約4年間で約6%ほど上昇しました。しかし依然として全体の2割に届かない状況なので、まだまだ稀少性があるポイントとなっている状況です。一方、実際のペット飼育に関する調査では、約3割の世帯がペットを飼っており、その需要に対する供給が追いついていないことも明らかです。
 ペット可物件は募集開始後の入居決定が早く、平均67日ほどで成約となる一方、一般物件の平均83日に比べて16日も早く埋まるという傾向も明らかになっています。人気が高いため家賃も高めで、ある類似物件での調査では、平均賃料はペット可が約112,000円、不可が78,250円と、約35,000万円の差があります。 このようなことから、最近のオーナーや不動産会社は「ペット共生型賃貸」と呼ばれる、ただ飼育を許可するだけでなく、ペットと暮らしやすい設備・仕様を整えた物件を提案し始めています。仕様としては、ペット足洗い場・キャットウォーク・屋上ドッグラン、さらには見守りカメラや環境センサーといったIoT設備を導入し、大型犬や多頭飼育にも対応する設計などです。さらにクッションフロア・腰壁貼りなどペットによる床や壁へのダメージを軽減する施工の、犬の飼育条件(頭数・しつけ・吠え対策など)の明文化といったトラブル対策も行い、飼育に伴うトラブル防止への意識が高まっています。
 いえらぶGROUPの調査で76%の業者が「今後ペット可物件のニーズは増加する」と見込んでおり、設備強化による差別化が一層重要とされています。しかし、まだまだペット可物件を探すのは依然難しく、都心部では全体の数%しかないともいわれています。ペットと暮らす賃貸住宅市場は急速な拡大とともに成熟しつつあります。今後は、IoT設備や専用スペースの導入など「共生型」物件のさらなる普及が期待され、ペット可であれば良いという従来のスタイルから、さらにもう一歩進んだ新しい住まい方が主流になりつつあります。

AgataによるPixabayからの画像